第5回ヨーロッパ河川再生会議(2013年9月11日~13日、ウィーン)参加に先立ち、9月10日にオーストリア連邦下オーストリア州の統合治水の実施現場を調査しました。参加者は、RPNから青山己織、愛知県議会議員・野田留美、ジャーナリスト・保屋野初子。コーディネートは環境コンサルタントのアレクサンダー・ジンク氏、通訳は青山、報告は保屋野です。
下オーストリア州(the Province of Lower Austria)での調査範囲は、文化的景観として世界遺産に登録されているドナウ川に沿うヴァッハウ渓谷(Wachau)一帯 http://www.donau.com/de/wachau-nibelungengau-kremstal/で、ウィーンからは車で約1時間の上流域にあたります。当日は下オーストリア州水工局(Water Engineering Department of the Province of Lower Austria)のコーディネートにより、州政府と治水事業などで契約関係にある2社の水技術者たちが案内してくれました。同州は、面積19,178km²、人口約160万人でオーストリアで2番目に人口の多い州。調査地点は以下のとおり。
※3を除いて以下に報告する
1 クレムス(Krems)市のモバイルシステム(可動式の洪水防御システム)の現場
2 オーストリアの治水思想・戦略・技術などのレクチャー
3 クレムス(Krems)川の近自然工法を用いた統合的治水の現場
4 ハルターバッハ(Halterbach)農地遊水地の現場
5 ルスタードルフ(Ruhrsdoruf)付近のドナウ川再接続による河川再生現場と同村の洪水防御システムの現場
6 シュピッツ(Spitz)のモバイルシステム用倉庫、排水ポンプ場の現場